私が使っている ONKYO スレートPC (iPad風タッチパネルWindows7PC) TW217A5 や、いわゆるネットブックでは、システムドライブの容量が少なく、ソフトをあまりインストールできない場合があります。デスクトップPCではドライブを増設できますが、そうもいきません。そんなときは、microSD など、リムーバブルドライブにソフトウェアをインストールしましょう。

ここではその方法を2つ紹介します。

リムーバブルドライブにインストールしてはいけない?

一般的に、Windows では microSD などの、簡単に取り外し可能なドライブにアプリケーションをインストールしない方がいいとされています。取り外すと使えなくなるのは当たり前ですし、インストールしたPCとは違う他の PC では使えないので、間違いを防ぐ意味でもやめたほうがいいです。

しかし、インストールできないか?と言われれば、そんなことはありません。

一部のアプリケーションはインストーラがリムーバブルドライブにインストールできないようにチェックをしますが、後で紹介する方法で回避できる場合があります。

容量の少ないスレートPCやネットブックでは他に選択肢がありませんから、試してみる価値はあると思います。

microSD はそのPC専用に!交換用は別に用意

準備する microSD はそのPC専用にして取り外さないぐらいの気持ちで使うことが大切です。うっかり外してしまうと思わぬ誤動作をする場合もあります。以前紹介したReadyBoost 用のドライブと共有して 32GB の microSD を用意するといいかもしれません。

私が使っている ONKYO のスレートPCには、USB が1つ、SDカードスロットが1つついています。USBにmicroSDを接続するアダプタを使えば、SDカードスロットが開くので、音楽や動画を microSD にいれて差し替えるのに便利です。(microSD – SD カードアダプタの方が差し替えは手軽だと思います)その場合、キーボードやマウスを接続したいときは Bluetooth を使います。

逆に、USBで沢山の機器を接続してドックの用に使いたい場合には、SDカードスロットをそのまま使います。抜き差し可能なmicroSDはUSBの方に用意します。ちょっとmicroSDを交換するのは手間ですが、USBを自由に使えるのは魅力です。

2つのインストール方法

microSD などリムーバブルドライブにアプリケーションをインストールをインストールする方法は2つあります。

ひとつはハードディスクドライブと同様に、普通にインストール先を選んでインストールする方法です。難しい設定はありませんが、一部のインストーラでインストール先として選択できない場合があります。また、インストールできた場合でも正しく動作しない場合があります。例えばショートカットがスタートメニューに登録されないなどです。

もうひとつの方法は、ハードディスクのフォルダから、リムーバブルドライブのフォルダに シンボリックリンク を作成する方法です。シンボリックリンク とは、ユーザーにとっては普通のショートカットと同じように使え、プログラムにとってはまるでそこに本当にフォルダがあるかのように使える機能です。リンクしたフォルダが本当につながってるかのように動作します。この機能を使ってインストール先としてはハードディスクフォルダを指定しながら、実際のファイルはmicroSDに保存されているといことが実現できます。この機能を使えば前述の問題を回避できます。

ただし、シンボリックリンクは Windows 7 や Vista で使える新機能なので、XP では使えません。またバックアップソフトなどの古いバージョンではシンボリックリンクを正しく認識できず不具合が出る場合もあるので注意は必要です。

普通にインストールする方法

microSD に普通にインストールするときは、何も準備する必要がありません。アプリケーションのインストーラを起動して、インストール先を指定する画面で、例えば

C:\Program Files\Surviveplus.net\Light Cutter 5

の様に指定されている様な部分を書き換えて(microSD がDドライブの場合)

D:\Program Files\Surviveplus.net\Light Cutter 5

の様に書き換えるだけでOKです。インストール時に自動的にフォルダが作られてインストールされます。(※一部のインストーラでは、インストール先のフォルダを入力して変更する事が出来ない場合があります。その場合は画面に従って新しいフォルダを作成してください)

前述の通りこの方法でインストールできない場合は、もうひとつのシンボリックを使う方法を試してみましょう。

普通にインストールした場合の問題

リムーバブルドライブにソフトウェアをインストールした場合、いくつかの機能が正しく動かない場合があります。私の作成した Light Cutter 5 の場合は、アプリケーションのショートカットをスタートメニューの上部分に表示することが出来ません。

通常はショートカットを右クリックして [スタート メニューに表示する] を選択すると、スタートメニューの上部分に表示することが出来ます。次回からすぐに呼び出すことが出来て便利です。Windows 7 では [タスク バーに表示する] も選択できます。

しかし、リムーバブルドライブにインストールしたときにはこれが使えません。

このようにリムーバブルドライブにインストールしたときには、普通のドライブのフォルダにインストールしたときと違って正しく動作しない事があります。

シンボリックリンクを使う方法

もう一つの「シンボリックリンク」を使う方法で、microSD にアプリケーションをインストールする場合は次の準備が必要です。なお、ここからの操作はキーボードが使える方がいいので、USBあるいはBluetoothのキーボードを用意しましょう。あるいはリモートデスクトップでログインして作業しても良いでしょう(※これについては別の記事で書きます)。

まず、エクスプローラで misroSD にフォルダを作成します。(microSD がDドライブの場合)

D:\Program Files

次は、スタートメニューから「コマンドプロンプト」のショートカットを探して右クリックして(タッチの場合は、長めのタッチ、あるいは 2つの指で1の指を離さないでタタッと連続でタッチ)、メニューから [管理者として実行] を選択します。

コマンドプロンプトを管理者として起動したら、次のコマンドを実行します。

cd c:\ 
mklink /D “Program Files (microSD)” “D:\Program Files”

これにより、Cドライブに、microSD につながった「Program Files (microSD)」という名前のフォルダが作られたような感じになります。アプリケーションをインストールするときは、C ドライブの「Program Files (microSD) 」フォルダにインストールするように選択します。インストーラは、Cドライブのフォルダにインストールしていると思っているので、ドライブのチェックで問題になることがありません。

シンボリックリンクを使う場合の問題

シンボリックリンクは Windows 7 と Vista の新しい機能なので、Windows XPでは使えません。

また、このフォルダは実際には Cドライブに存在するわけではないので、残り容量が非常にわかりにくくなります。実際にインストールする先の容量は microSD の容量です。インストーラの残り容量表示でなく、エクスプローラの機能なので確認する必要があります。また、インストーラによってはドライブの残り容量が少ないとインストールを開始できないので、Cドライブの容量が少なくなってしまうと、いくら microSD に残り容量が沢山あっても、インストールできない場合があります。

リムーバブルドライブにインストールしてもCドライブが減る?!

どちらの方法でインストールしても、(リムーバブルドライブにインストールする場合でなくてもそうですが)、一部のソフトは、インストール先に指定したフォルダ以外に、Cドライブのシステムフォルダなどにプログラムがインストールされるので、Cドライブの残り容量には十分な注意が必要です。

C:\Winodws
C:\Program Files\Common Files
C:\Users\YourName\AppData

これらのフォルダにインストールされる事は、シンボリックリンクの方法でも回避できません(作られるフォルダの名前がわかっていれば、事前にシンボリックリンクを作って microSD につなげておくこともできますが、残容量のチェックは回避できません)。

インストール後に microSD を抜くとどうなる?

アプリケーションを microSD などのリムーバブルドライブにインストールした後、このドライブを外すとどうなるのでしょうか?

まず、Windows 起動中は microSD を安全に取り外す操作をしないといけません。これをしないとディスクの内容が壊れてしまう可能性があります。microSD にインストールしたアプリケーションを起動中は、この取り外す操作が出来ないので、問題が発生することはないでしょう。ここで無理矢理 microSD を外すと、おそらく microSD のデータが壊れ、起動しているアプリケーションもエラーで終了したり変な動作をするでしょう。

アプリケーションが何も起動していない状態だと、ディスクを取り外す事が出来ます。取り外した後は、アプリケーションを起動できなくなります。スタートメニューのアイコンなども表示されなくなります。

また、ディスクを取り外した状態では、プログラムのアンインストールが出来ません。

アプリケーションをインストーラーでインストールすると、インストール先のフォルダに「どのようなファイルをインストールしたか」という情報を保存しておき、アンインストールの時にはその情報を使用する、ということが行われます。この情報が見つけられないので、アプリケーションを正しくアンインストールすることが出来ません。

心配な方は、PCの電源を落とした状態で microSD を抜いて、別のPCなどでバックアップをとっておくと良いでしょう。