今月(2013年3月16日)に、Windows Phone の勉強会を開催いたします。

以前このブログで、Windows 7 + Visual Studio 2010 + Windows Phone SDK 7.1 での開発環境のセットアップ方法を紹介しましたが、今回は Windows 8 と Visual Studio 2012 での開発環境のセットアップ手順を紹介します。

以降の勉強会でも、勉強会に参加されない方でも、これから Windows Phone 開発を始める方の参考になれば、と思います。

※作業時間は目安です。

 

Windows 8 または Windows 8 PRO の PC

日本で唯一発売されている au IS12T は Windows Phone 7.5 なので、Windows 8 (64ビット)でも開発が可能です。

しかしWindows Phone 7.5 用アプリであっても、Windows Phone ストア(マーケットプレイス)の審査は既に  Windows Phone 8 実機で行われているので、出来れば Windows Phone 8 のエミュレータで動作確認を行いたい。もちろん、Windows Phone 8 の開発を行うためにも、Windows 8 PRO(64ビット) がインストールされたPCが用意できると良いでしょう。

OS Windows Phone 7.5 開発 Windows Phone 8 開発
Windows RT × ×
Windows 8 (x64) ×
Windows 8 PRO (x64)

詳しいシステム要件は こちら を参照。

メモリーが 4GB 以上ある Windows 7 時代以降のPCなら環境は大丈夫でしょう。

最近のグラフィックボードや Core i CPU のグラフィック機能なら大丈夫ですが、Windows Phone 7.5 エミュレータは Direct X の要件が少し高めでなので、注意が必要です。また、Windows Phone 8 エミュレータは Hyper-V 仮想化機能で動作しているので、VMware と同時に使用できない、なども確認しておきましょう。

 

開発・勉強会にお奨めのタブレットPC

ちなみに私は 自作PC と Windows 8 タブレットの二つで開発をしていますが、どちらでも快適に開発できています。タブレットの構成はこちら

acer  W700 は Windows 8 ストアアプリの開発にも使えます。Visual Studio がサクサク動くぐらいスペックも十分で・・・iPad などと比べてちょっと大きいのがアレですが、お奨めです。有線LAN は無いので、WiMAX や USB LAN アダプタ などを用意しましょう。ただしOSはWindows 8 なので、そのままでは Windows Phone 8 エミュレータは動きませんので、ご注意を。後で 8 PRO にアップグレードしても良いかもしれません。

 

1. Microsoft アカウント の取得

作業時間: 約5分

Windows Phone の開発に Micorosft アカウント(Windows Live ID)が必要です。Hotmail を既に取得している場合はそのままが使用できます。無い場合は新たに取得してください。メールアドレスを新たに取得しなくても、自分のメールアドレスを Live ID として登録することも出来ます。

(※後述の Windows Phone SDK インストール手順の中でも取得できます)

 

2. 勉強会の参加申し込み& Live ID を連絡

作業時間: 約5分

勉強会では、Team Foundation Service によるソース管理を使用しますので、Live ID はそのユーザーとして使用します。

ユーザーの追加と権限の付与を行いますので、事前に Live ID をご連絡ください。

第5回 勉強会 の申し込みは ATND のページで受け付けています。お申し込み時に、Live ID を入力できるようになっています。

 

3. Windows Phone 開発環境を準備

Windows Phone の開発は無料で始められます。

 

WindowsPhone8開発環境の図

有料の Visual Studio 2012 をお持ちの方は、より効率よく開発を進められます。

有料の Expression Blend 4 はWindows Phone 8 の開発には使用できませんが、Windows Phone 7.5 の開発には使用できます。Blend の機能は近い将来 Visual Studio に統合されるためか、Blend の新しいバージョンはありません。

 

3-1. Expression Blend 4 製品版をインストール

作業時間: 約30分(省略可)

製品版の Expression Blend 4 をお持ちの場合は、事前にインストールしてください。しかし、Visual Studio 2012 や Windows Phone SDK 8.0 には、無料の Blend for Visual Studio 2012 が付属しており、これでも十分使用できるので、有料版の Blend 4.0 をインストールしなくても大丈夫です。必要に応じて、インストールしてください。

 

3-2. Visual Studio 2012 製品版(評価版)をインストール

作業時間:約1時間~2時間(省略可)

製品版の Visual Studio 2012 をお持ちの場合は、事前にインストールしてください。既に Update 1 が公開されているため、Visual Studio 2012 インストール後にアップデートすると良いでしょう。Visual Studio のアップデートがある場合は、タスクトレイにアイコンが表示されます。そこからアップデート出来ます。

 

3-3. Windows Phone SDK 8.0 をインストール

作業時間:約30分~1時間

いよいよ、Windows Phone の開発環境をセットアップします。

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-17-19-40

SDK 8.0 の WPexpress_full.exe をダウンロードして実行すると、Windows Phone SDK のインストールが開始されます。

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-17-20-41Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-17-25-22Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-17-51-51

再起動してインストールが完了したら、Visual Studio Express 2012 for Windows Phone を起動します。

(※事前に Visual Studio 2012 製品版 をインストールしている場合は、Express はインストールされません。Visual Studio 2012 に新しいテンプレートが追加されているので、そこから作業を開始します。)

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-18-02-53

このウィンドウ、裏に表示されてわかりにくい事があるので注意してください。

「オンライン登録」ボタンを押すと、Microsoft アカウント(Windows Live ID )でのサインインを求められるので、サインインして、Visual Studio Express 2012 for Windows Phone のプロダクトキーを入手します。(※最初の手順で Microsoft アカウントを取得していない場合は、ここで取得してください)

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-18-06-35

プロダクトキーをこのウィンドウに貼り付けて「次へ」を押すと、Visual Studio Express 2012 for Windows Phone が起動します。

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-21-01-43

試しに、メニューの [ファイル] > [新しいプロジェクト]  から Visual C# や Visual Basic の Windows Phone アプリを選択して、作成してみましょう。

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-21-01-55

プラットフォームの選択は 「 Windows Phone OS 7.1 」を選択します。

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-21-03-50

空のページのデザイナ画面が表示されれば、あともう少し。

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デバイスの選択をドロップダウンから「Emulator 7.1(JA)」を選択して、もう一度ボタンを押すと、エミュレータが起動できます。

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ここまで確認出来ればOKです。

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もし、PCの環境がエミュレータのシステム要件を満たしていない場合はここでエラーが表示されます。

「はい」を押して、無理矢理起動出来る場合もあります。エミュレータが起動出来なくてもコードのビルドは出来るので、勉強会に参加するPCでエミュレータが動作出来なくても、帰って実行できる環境が別にあるのであれば、それでも大丈夫です。(私も電車の中で「コピペット」を作っていたときは、ビルドだけでエミュレータを実行出来ないPCを使っていました!!)

Windows 8 Enterprise 評価版-2013-03-02-18-06-57

Blend for Visual Studio 2012 も起動できることを確認します。

 

4. ソース管理を使用する準備は出来ています

勉強会では Team Foundation Service というサービスのソース管理機能を使用して、プログラムのソースコードをダウンロードして開発できるように準備いたします。

以前のバージョンの Visual Studio では無料版ではこの機能が使用できませんでしたが、Visual Studio Express 2012 for Windows Phone では、この機能が使用できます。もちろん、Visual Studio 2012 製品版の場合も既にこの機能を使用する準備が出来ています。

 

準備完了

以上で、Windows 8 での Windows Phone の開発準備と、勉強会への参加準備が整いました。以前よりずっと簡単に開発が出来るようになりましたね。

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